かつての鍛冶屋はみんなの力で生まれ変わりました

島根県雲南市は、2004年に6町村が合併した人口約4万人のまちです。
出雲空港から車でおよそ20分という好立地ながら、雲南市も他の例にもれず、多くの町が抱える人口減少、少子高齢化等に向き合っています。高齢化率は、全国平均のおよそ25年先を進むこのまちで、「課題解決先進地」を目指し、子どもから大人まで様々なチャレンジが取り組まれています。
人づくりによる地域の持続性確保に加え、今ある資源を活かす空き家有効活用のひとつとして、かつて鍛冶屋営まれていた物件を、子どもから大人まで一緒に考えて、一緒にリノベーションをおこない新しい使い方が可能となりました。鍛冶屋から生まれ変わった”三日市ラボ”のこれまでの歩みをご紹介いたします。

vol.1 2013年12月:想像+創造するワークショップ

第1弾は、雲南市の場づくりをみんなで、妄想しながら、想像+創造するワークショップ。 島根や地方での場づくりの興味のある約40名が集まりました。 場づくりの先生3名のお話をお聞きして勉強し、雲南市に具体的にどんな場があったら使いたいか考え、参加者でビジュアルを描き、全体でイメージを共有しました。

vol.2 2014年2月:想像+創造するスタディーツアー

第2弾は、実際に雲南市にある空き家物件を見学し、空き家・空き物件活用事例を学び、具体的にどんな場づくりが出来るか、参加者みんなで妄想しながら、想像+創造するスタディーツアーです。 県内外から35名の場づくりや移住に興味のある方々が雲南市に集まりました。 雲南市での空き家・空き物件の活用事例を学びながら、移住計画の拠点となる雲南市内の空き家・空き物件4軒を実際に見に行き、感じたことを参加者で話し合い、具体的な活用方法のイメージを膨らませました。 2日目のワークショップで、この先、活用する空き家が雲南市木次町にある商店街に面した昔ながらの町屋に決まりました。

vol.3 2014年4月:地域との交流

第3弾は、物件も決まり場づくりをいよいよ始動する、その前に雲南市の見事な木次の桜をみながら、物件となる古民家で、地域のみなさんと美味しい日本酒を飲みながら、未来を語らう会。 今回のテーマは『地域との交流』。 天候にも恵まれ、抜群の桜を見ながら、大勢の地域住民や市役所の関係者が集まり、想いを共有し、親睦を深めました。

vol.4 2014年8月:本格始動

第4弾は、いよいよ本格始動です! 場づくりを行う物件が決まり、建築士や施工者、デザイナー、コンサル、行政職員、大学院生、NPO職員など多様なメンバーが集まり、具体的にどのように活用するのか、一日がかりでディスカッション。 「古民家オフィスを活用したい」 「地域課題にチャレンジする場所がほしい」 「夜でもちょっとした集まりが出来る場所がほしい」 具体的な意見を沢山頂戴して、年明けオープンに向けて前進です。 これらをベースに、いよいよ町屋のリノベーションが始まります!

vol.5~ 2014年9-12月:場づくりの学校~うんなん式空き家再生ワークショップ~

第5弾は、いよいよ木次の町屋の改修作業に入り、一階部分の壁の解体作業と物の運び出しを行いました。 1階(床:赤)がコーワキングスペース、2階(和室)がシェアオフィスになります。 Flat Style田中さん、建築士会雲南支部の皆さん、宮崎からいらっしゃったゲストの皆さんはじめ、30名近くの方にご参加頂きました! 次回のワークショップや水道工事、電気工事などに向けて、関係者や業者さんとの打ち合わせや色んなものの手配が続きますが、 たくさんの方のお力を借りながら、みんなで楽しみ頑張りたいと思います! 解体ワークショップ以降、本格的に改修作業が始まりました。 今日は地元建築士会と設計事務所の皆さんが、図面起こしのための寸法を測りに来てくださいました。プロの皆さんのテキパキとした作業に見とれつつ、 私たちも釘抜き作業。所用で訪ねてきてくれた松江のデザイナー&カメラマンのお二人にもお手伝いいただきました。 たくさんの方に関わってもらいながら、少しずつ、この場が出来ていくのが楽しみです。

2015年4月:いよいよ完成