空き家を探す

2025年02月24日
ぽんぽこ仮面

#2 大きくなくたって、自分にとってのチャレンジだったらそれでいい


 長らく雪雲に覆われ続けた雲南市。そろそろ、雪も終わりであろうか。終わりであってほしい。とぅるとぅるに凍った川井峠を車でとろとろ運転をするのは、もう今シーズンはお腹いっぱいである。満腹だ。さて、満腹のぽんぽこ仮面は次なるインタビューへ向かうこととした。雪で覆われた雲南市で、遠い地区にインタビューへ向かうのは、誠に億劫である。よって、近所のイケおじに取材を申し込んだ。カフェippoのオーナー陶山清男氏である。ご近所さんだけに、改めてインタビューとなるとこっ恥ずかしいものである。
 


色々な価値観を持った人と交流したい

 
―これまでの経歴を簡単に教えて下さい。
 
清男さん
 雲南市の旧大東町久野地区の生まれ、久野育ち。生まれてこの方、ずっと久野で暮らしています。高校を卒業してから、旧大東町役場に入職して、平成16年の合併に伴い、雲南市役所での勤務になりました。気が付いたら定年まで勤め上げ、今は下久野で自然農をしながら、小さなカフェなどを営んでいます。
 
―市役所職員を経て、カフェ経営や自然農をすることになった背景をお聞きできますか。
 
清男さん
 自分の通った小学校が閉校になったときに、地域への考え方が変わりました。学校がなくなることで、地域の活力がどんどん失われていくと感じたんです。成り行きの未来では、この地域が寂れていってしまう。何かできることはないかと、市の運営する『幸雲南塾』に通い、自慢の米を使ったおにぎりを握ったり、酒づくりをしたり試行錯誤を繰り返しました。失敗もありましたが、その過程で“人と人が交流すること”が重要だと気が付いたんです。
 
―“交流したい”という思いが起点になるわけですね。
 
清男さん
 交流することで、自分達が元気になるのを感じました。もっと色んな価値観を持った人と交流したいという思いで、今のカフェを経営するに至っています。もとは、ゲストハウスとして建物をつくったんですが、紆余曲折があり、カフェの主になりました(笑)。ここを拠点に、様々な交流を通して、農のある田舎の生き方や暮らし方の価値を届けていきたいと考えています。
 


自然に囲まれたこの環境全てが自分の遊び場だ

 
―では、雲南市や久野地区のいいところを教えて下さい。
 
清男さん
 2つありますね。1つ目は自然豊かなこと。昔からの壊されていない自然、人為的に作られていない自然が今なお雄大に存在します。その自然の中で、穏やかに暮らすことができるということです。2つ目は、雲南市はチャレンジできる場所だということです。誰が何にチャレンジしても、応援やサポートしてくれる人がいます。自然豊かな資源に囲まれる中で、チャレンジがしやすい環境が雲南市にはあると思います。
 
―なぜ、雲南市に居続けようと思えたのでしょうか。
 
清男さん
 そもそも出ようとあまり思いませんでした。確かに小さい頃は、久野という田舎に住んでいることがコンプレックスでした。当時はNTTの回線が来ていなかったり、道路もガタガタだったり。でも、大人になるに連れ、都会では生きていけないなと思ったんですよ。自然に囲まれたこの環境全てが自分の“遊び場”だなと感じていて。ここで“遊んで”暮らしていきたいと思いました。
 


大きくなくたって、自分にとってのチャレンジだったらそれでいい

 
―移住者がここ最近増えてきていますが、地元の方々はどう感じているでしょうか
 
清男さん
 ウェルカムですよ!ずっとここにいる人だけで交流していても、凝り固まったアイデアばかりで、良い考えは出てこない。色々なチャレンジが出てくることは嬉しいし、もっともっと色々な価値観が交わっていくと良いと思っています。自分自身も応援することは意識的にやっていきたい。間に入って、繋いだり、相談に乗ったりしてくれる人が雲南市には多いですよ。
 
―移住を考える人の中には田舎ならではの“面倒くささ”のようなものはないのかと思われるかもしれません。
 
清男さん
 自治会は最たる例かもしれませんね。自治会の在り方は変えていかないといけないと思っています。昔ながらの形を強いていくのは限界がある。実際に変わってきている事実もあります。堅苦しい部分はまだ残っていると思うが、もっと今の暮らしに寄り添った形に変えていける。移住者の皆さんには、変えていくために、外からの視点で力になってくれたりすると嬉しいです。
 
―どんな人に雲南市を訪れてほしいでしょうか。
 
清男さん
 自然に囲まれた穏やかな暮らしの中で、自分らしくやりたいことにチャレンジしたいと思う方には是非来てみてほしいです。大きくなくたって、自分にとってのチャレンジだったらそれでいいんです。小さくても。きっと繋がり合いますから。“次のやりたい”が自然と出てきます。色々な考えを持った人が肯定される、雲南市はそんなまちです。
 

―移住を考えている方にメッセージをお願いします。
 
清男さん
 雲南市には一生でも足りないくらい、遊ぶ資源があります。誰でもウェルカムですよ。そして、もし都会に息苦しさやしんどさを感じた人がいれば、一度雲南市の空気を浴びに来てください。きっと、あたたかさを感じるはずです。
 
―色々なお話を聞かせていただき、ありがとうございました
 
清男さん
 こちらこそ、ありがとうございました。
 



【ライター紹介】
ぽんぽこ仮面。京都府与謝野町出身、9年間東京で過ごした後に雲南市へ。
お風呂すき。サウナすき。キャンプすき。
毎日わくわくした大人でいたい教育業界の人。