2024年!あけました!今年もよろしくお願いします。
昨年も1月に更新したであろう『とんどさん』について、今年も綴っていきます。
もう1月といえばとんどさんなのです。田舎はそうなのです。
昨年まではコロナ禍の影響で縮小して開催していましたが、今年から元通りの開催に。
具体的に何が元通りになったかというと、豚汁の振る舞いが復活しました。
たったそれだけなのですが、それでも昨年より多くの人が参加されたようです。
みんなで囲んで食べる豚汁ほど美味しいものはありませんからね。
とんどさんが始まる前に、みんなで火を囲んで食べました。あったまる。
豚汁を食べながら、地域の皆さんと雑談。
大体みんな、わたしに話す内容は獣害の話ばかり(笑)。
獣害対策の人だと思われている。それはそれで嬉しい。
とんどさんでは正月飾りや熊手、破魔矢、御札、おみくじ、古いお守りなどを燃やすことができます。
燃やすことで、煙に乗って年神様が空へ帰っていくと言われています。
わたしも門松やしめ縄、昨年のお正月の初詣で購入した熊手を燃やしました。
そして煙を浴びると風邪をひかないと言われているので、子どもと一緒にしっかりと浴びました。
行事から季節を感じられるのは田舎暮らしの特権です!
令和の時代に生まれた我が子も、こうやって昔ならではの文化に触れられて、貴重な体験ができています。
文化に触れることで何が良いのか?って聞かれると答えに困っちゃうんですが…
自分自身が子どもの頃からこういう文化に触れてきて思ったのは、大人になった時に自分より年齢が上の人と対等に会話ができている気がします。
例えば、こんにゃくを作ったことがあるというと、おばあちゃんたちがニコニコしながらこんにゃく作りのアレコレを話してくれます。
柚子でポン酢を作ったと話すと、「わたしは柚子塩を作ったよ」とレシピを教えてくれたりします。
しめ縄を作ったというと、「あそこが難しいよね」と共感してくれます。
対等に会話ができているし、話が弾みます。
あと、子どもの頃から文化に触れて生きていると、大人になっても文化に触れた生活がしたいと感じます。
文化に触れたあの場所に帰りたいと思うようになり、帰りたいと思う場所を“ふるさと”だと認識します。
わたし自身、実家があるまちではこういう経験をしてこなかったので“ふるさと”という感覚があまりないのですが、祖父母にたくさんの経験をさせてもらった雲南市は“ふるさと”だと認識しています。
うまく説明できないけど、文化に触れることって、そういうことなのかな。
深い話になっちゃった。
子どもにはたくさんの経験を積んだ上で、自分自身で未来を選択してもらいたいな。
そのひとつの経験として、田舎ならではの文化にたくさん触れてほしいです。
ちなみに、とんどさんの準備や片付けは地域の若い男性陣がしてくれました。
感謝しかありません。
地域の文化は地域の人たちによって守られているし、受け継がれているから続いている。
そう思った1年のはじまりでした。
【ライター紹介】
りなぴ。うんなん暮らし推進課 定住企画員。
松江市出身、愛知県での修行を経て雲南市へ孫ターン。
148cmの身長からは想像できないが、狩猟免許を所持するハンター。