空き家を探す

2023年11月20日
ぽんぽこ仮面

挑戦することが身近にあるまち



私事ではあるが、この11月に温泉ソムリエに認定された。

 

私の勤務する、松江市にオフィスを構える団体では、『越境探究基金』という制度がある。自分たちの興味関心のある事象の追求をしていくことの後押しをしてくれる制度で、自分の挑戦のために資金補助をしてくれるものだ。職員のウェルビーイングを重要なものと捉え、こんな仕組みを実現している団体が島根にある。ありがたいことだ。
 
11月某日、この仕組みを使い、私は『温泉ソムリエ認定セミナー』を受講しに、愛知県名古屋市へ飛んだ。オンラインでも受講できるのだが、やはり同じ目的を持った人たちが集う、対面セミナーの場の力による、モチベーションの向上は大きなものがある。約50人の温泉猛者たちとともに、セミナーを受け、無事『温泉ソムリエ』に認定された。
 

 
さて、この話を書き出したのは、ただただ自己顕示したいわけではもちろんない。この挑戦ができたのは、勤務先の制度の後押しもあったが、雲南市に移住したからこそ一歩踏み出すことができたと感じているのだ。
 
その理由は三つある。
 ①雲南には素晴らしい温浴施設が多数あること
 ②雲南には自分の好きなことに挑戦している人が多くいる
 ③挑戦している人と自然とネットワーキングされていく

 
言わずもがな。桂荘、漆仁の湯やふかたに荘など、素晴らしい温浴施設があり、市民の日常の癒しの場となっている。観光のための資源として消費されているのではなく、市民の暮らしに寄り添った浴場が多くあるというのもポイントだろう。日常的に通うことで、温泉への興味もより深まったわけだ。

これは、私が移住する理由のひとつにもなった。「日本一チャレンジにやさしいまち」というキャッチコピー掲げる雲南市には、そのキャッチコピーの通り、様々なチャレンジをしている人がいる。つい最近も日本一周した夫婦が移住してこられ、ゲストハウスをオープンするという大きな挑戦をするということを聞いたばかり。すごいなと思うだけでなく、自分も何かしてみようかなと日常的に思える環境ということだ。

ここが実は重要だと思っている。ただただ挑戦する人が沢山いるまちは日本にはきっと沢山あるだろう。しかし、その人たちが繋がりあう仕掛けやアプローチがしっかりされているのだ。気が付けば様々な人との繋がりができている。「挑戦する」ということが本当に身近に溢れているのが雲南市の魅力だろう。 

もともと風呂好きであった。だが、きっと雲南市にいなければ、この挑戦はしなかったように思う。こうした背景や後押しがあって、自分も一歩興味関心を深める挑戦をしてみようと思えたのだ。
 

ここから更に探究していきたいこと、それは「風呂×まちづくり」「風呂×コミュニティ」といった文脈である。一人孤独に東京に住まい、都会の喧騒と社会の荒波にもまれている頃、銭湯という場に救われてきた。人々の日常の中にある銭湯の風景や音、銭湯ならではコミュニケーション、名も知らぬ顔なじみ、そうしたものに精神的な豊かさを分けてもらっていた。
 
そうした経験から、
「銭湯がコミュニケーションの場としてもつ機能とは」
「銭湯が担うまちづくりの役割とは」
「どういう要素があれば、日常的に精神的な豊かさを得られる風呂となりうるか」
を深めたいと思うようになった。
 
その基盤づくりのため、サウナ・スパプロフェッショナルの資格をとり、そして今回、温泉ソムリエに認定された。そして、次。せっかく温浴施設が多くある雲南市にいるのだ、温浴施設経営をされている方と関わりを持つというアクションを是非とっていきたい。

 


【ライター紹介】
ぽんぽこ仮面。京都府与謝野町出身、9年間東京で過ごした後に雲南市へ。
お風呂すき。サウナすき。キャンプすき。
毎日わくわくした大人でいたい教育業界の人。