↑獣による被害箇所を見回っている時のワタシ。
私が獣害対策に取り組む“目的”は以前からコラム記事でもお話している通り、
「地域の皆さんの農業という生きがいを守るため」
「地域の景観を守るため」です。
“目的”については以前から語らせてもらっていたので、今回は“目的”に向かって取り組む上での“目標”についてお話したいと思います。
私の目標は、地域全体に「みんなでできる獣害対策」という意識を持ってもらうこと。
猟師さんが罠を仕掛けることや、電気柵で農地を覆うことが“獣害対策”だと思っている方が大半かと思いますが、実は資格なんてなくたって獣害対策はできるのです。
例えば、自分の家にある柿の木。
「全部収穫するのめんどくさいな〜」
これが獣害を生み出すきっかけになります。
なので、全部ちゃんと収穫することで獣害対策になるのです。
例えば、生ごみの処理方法。
畑にそのまま捨てちゃっていませんか?
それが獣害を生み出すきっかけになります。
燃えるゴミとして捨てるか、環境のことを考えてコンポストを作成するなど、ちゃんと処理をすることで獣害対策になるのです。
実は獣害って自分で生み出しちゃっているところもあるのです。
なので、根源となっているものをしっかり排除すれば、獣害対策になるのです。
意識するだけで獣害対策になる。
ほら、みんなでできそうでしょ?
そんな獣害に対する意識向上に向けて、私たちの地域で現在取り組んでいることが、獣害対策アプリの開発です。
といっても、もちろん私には開発するようなスキルはこれっぽっちもありません!!!
今回ご協力いただいているのは、NPO法人おっちラボさん。
おっちラボさんと協働で作成させてもらっています。
こちらの作成中のアプリ。
目撃情報や捕獲情報を入力すると、アプリ上の地図に情報が落とし込まれます。
(まだ試験運用中だから見せられなくて申し訳ない…!)
情報が集まってくると、よく出現する場所がだんだんと見えていきます。
よく出現する場所を実際に訪れてみると、あら!柿の木がある!!!
しかも美味しそうな柿がまだ収穫されていないではないか!!!
この柿目当てにやってきていたんだな〜!!!
という感じで、地域の方にも意識してもらえる工夫を凝らしているところあります。
またアプリの経過報告もコラムでやっていきたいな。
そして以前からコラムで何度も書かせていただいている、竹マルチ。
こちらも気軽に獣害対策に取り組んでほしい!と始めたものです。
「気軽に」とはいったものの、竹を切るのは結構ひと苦労なもので、実践してみたという方は少ないですが、それでも何名からか「やってみたよ!効果あったよ!」という声をいただいています。
竹を切るのは大変だけど、マルチをはることを考えたらまだ楽かな…?
農業ごみの削減にもつながる、一石二鳥のマルチです。
今年も私の住む地域にある試験圃場では、竹マルチでサツマイモ栽培を行いました。
毎年何かしらの改良を重ね、収穫量が良くなったり悪くなったりしていますが…
今年の収穫量が楽しみです。また収穫したらこちらのコラムでご紹介します。
読んでいただいた皆さんにとっても、少し獣害対策が身近に感じられるコラムになっているといいな。
【ライター紹介】
りなぴ。うんなん暮らし推進課 定住企画員。
松江市出身、愛知県での修行を経て雲南市へ孫ターン。
148cmの身長からは想像できないが、狩猟免許を所持するハンター。