さあ本日もやってまいります、移住者が知らない世界。
(『マツコが知らない世界』的な)
本日のテーマは、『自治会』。
都市部で暮らしていた方には、馴染みがないのかな?
田舎で暮らしていく上で必要不可欠というか、切っても切り離せない存在というか、とにかく移住初期段階から目の前に現れてくる『自治会』の存在。
今日は自治会長も経験した私が、自治会ってこんな感じだよっていうのをフワッとお伝えします。
(あくまでフワッと。)
(1)地域の人と仲良くなれる場
自治会に顔を出すことで、ご近所さんと一気に仲良くなります。
何回か参加すると顔を覚えてもらえるので、声をかけてもらったり、お野菜やイノシシ肉をもらったりします。
気軽に声をかけてもらえると、ご近所さんから見守ってもらえているな〜とあたたかい気持ちになります。
また、自治会に顔を出すことで、住民として“信頼”されていく感覚があります。
最初はヨソから来た何もわからない人としてちょっと怪しまれるんですが(これは移住者の宿命なのでしょうがない)、自治会に顔を出すことでどんどん信頼されてきてる!と感じることが多くなります。
気軽に声をかけてもらったり、お野菜もらったりするのも信頼されている証拠ですよね。
そういう意味ではとても自治会って大事な存在だし、大切な役割を担ってくれているなと思います。
(2)孤独感がなくなる
移住してすぐは本当に周りに知り合いがいなくて、正直めっちゃ孤独感あります。
ですが自治会に参加してご近所さんに知り合いが増えていくと、孤独感がどんどんなくなって、いつの間にか充実した毎日が送れている!
人と触れ合う時間って大切なんだなと思いました。
そして田舎での人との触れ合いのツールのひとつが『自治会』なんだな、とも思いました。
(3)若い力を頼ってもらえる
田舎では60代でも現役世代!!!!
私もギリ20代なので、地域では若手として重宝してもらえています。
個人的に嬉しかった「頼ってもらえたエピソード」は運動会かな。
走るの大好きだし割と得意な方なので(元陸上部)、運動会はとにかくたくさんの種目をお願いされました。
当日も怪我人とか出たくなくなった人のピンチヒッターとしてたくさん頼ってもらいました。
ただ、嬉しいことばっかりではなくて、大変なことも頼られます。
例えば、自治会での役決め。
「若い人がいいけん、お願いしてもいい?」と言われて役を持ったことも。
他にも、私は経験ないですが、男性で多そうなのは草刈り要員。
若くて体力ありそうであればお願いされちゃうやつ。
ま、それも大変ですが楽しめる人は楽しめる。
私は楽しめちゃうタイプなので、どんどんお願いしてもらいたい!です!!!
↑運動会での様子。
(4)出雲弁のリスニング力が鍛えられる
私は元々島根県民だしバリバリ出雲弁使いこなしちゃう系女子なので、そんな風に思ったことなかったのですが…
「自治会は出雲弁のスピードラーニングだな」と移住者さんに言われて、思わず笑っちゃいました。
確かに、出雲弁を手っ取り早く理解したいのであれば、自治会は最高の学びの場です。
自治会参加者の高齢化率は日本で一番高齢化している町や村よりも高いことでしょう。
そんな場で繰り広げられる会話は、まるで外国語を聞いているかのような滑らかさで、思わず聞き惚れてしまうほどのズーズー弁。
最初は本当に何言ってるのかわからないと思いますが、スピードラーニングという英語学習教材が売れているくらいなので、リスニング力は上がるはずです。
ただ、リスニング力だけですね。使えるかどうかは別問題。
(5)自治会費の謎
よく「自治会費っておいくらですか?」という質問をされますが、答えに困ってしまいます。
困る理由としては2つ。
1つは単純。住む場所によって自治会費は異なるから。
まあこれは調べたり聞いたりすればすぐにわかるのですが。
問題は2つ目の理由。
そもそも自治会費ってプラスαが多すぎて毎月集金される金額が違うし、たまに本当に謎のお金を集金される時もある。
「ここの地域の自治会費は1500円です」と言われても、実際に集金されるのは3500円だったりする。
え、プラス2000円は何????ってなる。
うちの場合だと、自主組織の会費が上乗せされたり、神社の氏子だから集金されたり、森林組合の何たらかんたらで集金されたり、消防団の何たらかんたらで集金されたり…
私はおばあちゃんと一緒に自治会参加しているので、おばあちゃんが参加している地域活動の関係で特に謎の集金が多いのかもしれませんね。
もちろんおばあちゃんは謎の集金だなんて思っていないし何のために使われるお金かも理解しているはずですが、移住者さんからすると初めてのことだらけで謎の集金だなと感じると思います。
とにかく自治会費は入ってみないと正確な金額がわからない。
↑自治会の旅行に参加しました。
人との付き合いが密になる自治会。
参加することによって地域からの信頼を感じたり、見守ってもらえたりするメリットはありますが、定期的に集まらないといけないことや役を任されること、夏場の清掃活動など、大変なこともあります。
そんなおつきあいに煩わしさを感じるなら、民間アパートや公営住宅がお勧め。
でも、せっかく田舎に移住するなら、自治会も生活の一部として楽しんでもらいたいな〜なんて思ったり。
【ライター紹介】
りなぴ。うんなん暮らし推進課 定住企画員。
松江市出身、愛知県での修行を経て雲南市へ孫ターン。
148cmの身長からは想像できないが、狩猟免許を所持するハンター。