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UIターン体験談(インタビュー)

雲南市へUIターンをした方々に、その体験談を聞いてみました。

川合佑汰さん

高校を卒業するまで18年間ずっと神奈川県川崎市で過ごしていました。川崎市も都心なので、隣の顔が見えなかったり、キャンプに行っても海や山はあまり綺麗ではなかったりで、都会で暮らすことに疑問を抱くようになりました。よくテレビで地方を紹介される時に映る広大な自然を観て、「地方には綺麗な自然があってうらやましいな」と、どこかで地方に憧れを抱いていました。川崎市の中でも昔から行われているお祭りがありますが、決まった人しか参加はできず、僕はそういった行事に参加することはなかったです。友達の中でずっと参加している子がいましたが、その子はお祭りに参加するお兄さんたちに気さくに声をかけてもらえていて、そんな風に自分を気にかけてくれる地域の大人が身近にいるということは、正直うらやましいなと思っていました。地方に行けば、自分を知ってくれる大人が身近にいるということはごく普通なことなのかな、そういう存在に出会いたいな、と思ったこともきっかけのひとつです。
  雲南市を知ったのは、NPO法人カタリバの方に「雲南市に行ってみるべき」とオススメされたことがきっかけです。雲南市には大学がないのですが、雲南市全体を大学生の学びの場として活用する雲南コミュニティキャンパスという事業があることを知り、雲南コミュニティキャンパスが企画するスタートアップ合宿に申込みをしました。まだ大学入学から2ヶ月しか経っていなかったので、思い切った決断だったな、と思います。そこで出会ったのは、自分と同じように雲南市で学びたいと思って全国からやってきた大学生、そして雲南市に住んでいる、面白くてアツイ想いを持った大人のチャレンジャーたちでした。もっと雲南市に関わりたいと思い、2回生の夏には雲南市吉田町の株式会社吉田ふるさと村に1ヶ月間インターンシップをしました。社員の人たちと仲良くなり、とても居心地がよかったです。自分が「こんなことやりたい」と言ったら、一緒にやってくれる人がいる、応援してくれる人が雲南市にはたくさんいるということが分かった1ヶ月でした。ですが、1ヶ月も吉田に住んでいたのに、吉田の地域の皆さんとは話す機会が少なく、せっかく住んでいたのにもったいなかったな、と思っていました。2回生が終わるころ、自分自身と向き合う時間がほしいと思うようになり、大学休学を決意しました。地域に入って学びたいという思いがありましたが、地域の人から見ると自分は週に1回だけ来る学生でしかなくて、そうではなくて、もっと地域に根差して学びたい、地域の人として地域を知りたい、どうせならそんな1年間の休学期間にしたい、と思いました。その地域を雲南市に決めたのは、雲南市にはチャレンジを応援してくれる大人、伴走してくれる大人、ロールモデルとなるチャレンジをしている大人がいて、そんなかっこいい大人たちと雲南市のチャレンジを応援する仕組みに惹かれて、休学期間だけではありますが、雲南市に移住を決めました。
  雲南市掛合町にある「みんたくAda-n」の管理人を任されています。管理人としての主な活動は、音楽ライブ「アダーンライブ」を企画・運営することです。現在4回行っています。アダーンライブの目的は、掛合の方にみんたくAda-nに来てもらい、市外から招くアーティストと町の皆さんとの交流をはかることと、「チラシを置いてください」と掛合の事業所さんへ声をかけたり、地域の皆さんとライブの相談をしたりすることで、自分と地域の関わりしろをつくりたいと考えています。アダーンライブを企画することで、地域の皆さんとのコミュニケーションの取り方や信頼関係の築き方も学べます。管理人として稼いでいるわけではなく、雲南市内でバイトを行っていたり、大学でデザインを学んでいるのでチラシのデザインで稼いだり、親から仕送りをもらったりで生活をしています。
  僕が雲南市に移住を決めたとき、ちょうど雲南コミュニティキャンパス事務局の方が空き家から退去された時期で、僕にその空き家を紹介してくれました。かなり広い家なので、同じ県外から移住してきた若者3人でシェアハウスをしています。空き家に入居するのは初めてのことでしたが、冷蔵庫や洗濯機、食器などが揃っていた家だったので、最初から生活がスムーズに行えました。大家さんもとてもいい人で、自分たちのために設備を整えてくれたりします。空き家は人が住むことで管理されるので、大家さんにも喜んでもらえています。
  雲南市は広いので、本当に自然豊かな田舎もあれば、木次・三刀屋のようにお店が揃っている地域もあります。働き方にしても、全国のチャレンジャーが集まったり、おしゃれなコワーキングスペースで働いていたりする人もいれば、毎日がっつり農業をされている人もいて、田舎さと都会さが混在しているのが雲南市の良さだな、と感じます。雲南市はチャレンジにやさしいまちと言われるだけあって、チャレンジに理解ある人が多いです。チャレンジする人は移住者も多く、ヨソモノが「チャレンジします!」と言ったところで「何をするの?」と不審がる人が多いだろうと勝手に思っていたので、自分がチャレンジャーでなくても応援してくれる人たちがこんなにもたくさんいるという環境はステキだな、と。あとは伝統文化を重んじているところも雲南市ならではだなと思います。神楽や太鼓など、受け継いでいってほしいという思いを持つ大人と、受け継ぎたいという思いを持つ子どもがいる。少なくとも川崎市では見なかった光景です。
  人のうわさ話で盛り上がる、みたいなことには慣れませんし、これからも慣れたくないと思います。僕がうわさされている相手と深い関わりを持っていることを知っていても、平気で僕の前でうわさ話を始めたりします。そんなことが日常的に行われているので、「僕のことも言われているのではないか?」と心配になり、人目を気にしてビクビクしながら生活をしている時期もありました。田舎ならではの人間関係や人の付き合いがあるんだな、と思いました。人と人との距離が近いからこそ、たくさんのことが見えてしまうんですよね。地域の皆さんと近い存在になったから、人付き合いもとっても学びになります。
  都会しか住んでいない人、田舎しか住んでいない人には、ぜひどちらの生活も経験してほしいです。都会か田舎、どちらかにしか住んだことがないのに、一生生活する場所を決めてしまうのはもったいないです。僕は都会にしか住んだことがなかったので、今こうやって田舎で暮らしています。都会に住んでいたときには見られなかった、感じられなかったことがたくさんあり、毎日非日常を味わえます。都会に住んでいる僕の友人にも、「一度でいいから田舎暮らしというものを経験してみて!」と伝えたいです。僕もテレビで観た田舎の自然に惹かれましたが、テレビや本、写真なんかでは伝わり切らないことがたくさんあります。世の中には見えていないものがたくさんあるんだな、と気づかされました。移住をする・しないどちらにしろ、トライアル的に田舎暮らしをすることはオススメします。僕が僕なりの田舎のいいところ、悪いところを見つけたように、他の人にはその人なりの田舎のいいところ、悪いところが見えると思います。変に構えず、一度来てみてほしいです!



 
川合佑汰さん
2019年4月に神奈川県からIターン
〈2019年8月取材〉